石川県には手取川の豊かな伏流水、白山から清澄で寒冷な空気、豊かな米の実り、農閑期の豊かな労働力が生み出した地酒があります
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酒蔵のこだわり

吉田酒造店におけるこだわり

 「一滴入魂」の四文字を掲げ、お客様に美味しい酒を飲んで頂くため、1本の酒にどれだけ思いを込められるか挑戦しています。仲間との楽しい一時や、一歩引いたところで美味しい料理をより引き立てる酒を提供します。

以下、その思い実現の為、現在実施したことです。 
 

1.自動洗米浸漬装置(フジワラテクノアート社製)の導入 (H16年から)

2.自社培養金沢酵母(協会14号)に特化 (H16年から)

3.急冷火入れ低温貯蔵 (H17年から)  

4.生酒期間の短縮 (H17年から)

5.パストライザーの導入 (H19年から)

6.詰め口工程のクリーンブース化 (H19年から)

7.新瓶または一度洗い瓶のみ使用 (H19年から)

8.酒造好適米のみ使用 ~テロワール化を目指す~ (H19年から)

9.屋外低温倉庫の完成 (H20年)

10.窒素充填機の導入 (H20年から)

11.石川県産米「石川門」での酒造り (H20年から)

12.高品質の自社精米化 (H21年から)

13.品質プラス愛情の酒造り

 

 たとえ、品質がどれだけ良くても、そこに愛情が流れていなければ、その製品は完成品ではありません。常にお客様に「おいしいですね」と喜んでいただけることを目標に最高の酒造りを目指したいと思います。
 食の安全性を考えた時、偽装米の恐れを防ぐためにも自社精米は必要不可欠と思います。ただ委託精米に比してコストがかかります。これまで、全体の60%自社精米、40%委託精米でやって来ました。しかし平成21年より品質の良い精米を実施する為に、新中野工業の自動精米機NF-26FA型2機を導入します。これによりほぼ全量自社精米で、より精度の高い精米が可能となりました。
 石川県農業総合研究センターで育種された酒造好適米「石川酒52号」は、H20年から使用可能となり「石川門」という名称を取得しました。2年間の試験醸造結果から、この石川門に五百万石にはない魅力を感じました。早速、㈱うちかたにお願いして、晩植による栽培で作って貰いました。そしてH21年2月、純米吟醸酒を1本仕込みました。醗酵時には低温での溶解性が高く、仕上がった酒も、とても奥行きと味わいのある酒となりました。H21年は㈱うちかたに依頼し、作付面積を増やしました。これにより、麹米は石川門、もしくは山田錦のみ使用となります。これにより、「低温貯蔵でも味のねれた酒を造りたい」という相矛盾した命題解決に一歩前進です。

 通常では、キャップと液面との間に空気がどうしても残ります。この空気を無味無臭の窒素に置き換えることにより、酸化を限りなく防止できるようになりました。

これにより、以下2つの事となりました
 ①生酒における生老香(*なまひねか)の発生を最大限に防止。
 ②火入れ酒においても老香の発生を抑えられる。

*:酵素の働きによる悪臭。生酒なので酵素が生きており、古くなったり、保存状態が悪いと生じる。

 

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 パストライザーの活用により、タンク貯蔵でなく、生酒で瓶に詰め、すぐに火入れする1回瓶火入れが容易となりました。しかし、完成後の製品を貯蔵するのに大きなスペースが必要です。そこで昨年秋に、1升瓶で約5万本貯蔵できる冷蔵庫が完成しました。生酒はマイナス5度貯蔵、火入れ酒はプラス4度貯蔵でそれぞれ最大2万5千本ずつ貯蔵できます。これにより、多くの吟醸酒が1回瓶火入れとなり、より爽やかな吟醸香が楽しめ事になりました。

 

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 酒の原価は原料米の価格によって最も左右されます。そして品質も原料米の良し悪しによって最も左右されます。手取川ではもっともスタンダードな酒、「本醸造 本流」でも全て酒造好適米(五百万石 精米歩合65%)使用です。 使用米の40%は兵庫県三木市平井地区での契約栽培による山田錦、残り60%は石川県産五百万石です。しかし、より付加価値の高い米作りを目指し、五百万石生産を地元山島(やまじま)地区の2農業法人、「株式会社うちかた」と「株式会社ヤマジマ」に依託し、5年計画で全量契約栽培化を目指しています。高温障害による原料米劣化を防ぐ為、田植えの時期を1ヶ月遅らせる「晩植」を実施し、より付加価値の高い米生産を目指しています。これにより「地元の風土で、地元の水を使用し、地元で採れた米で酒を造る」と言う日本酒における「テロワール化」を目指しています。

 

mikisi hiraichiku.jpg兵庫県三木市平井地区の皆さん

 

 

uchikata.jpg㈱うちかたの皆さん

 異物混入を防ぐ為には、全量新瓶使用が最も効果的です。しかし環境には優しいとは言えません。瓶のリサイクル推進の為にも、酒販店からの空瓶回収を続けています。空瓶がある程度の量溜まると洗瓶業者に一度洗いを委託します。確かにコストは掛かります。しかし、異物混入の可能性が低下しました。

 詰め口工程において異物混入の可能性は、瓶に酒を充填する箇所が最も危険です。その充填する箇所を透明ビニールカーテンで囲い、上部からフィルターろ過された空気を送り込むことによりクリーンブース化を図りました。3度の目視チェック、新瓶または一度洗い瓶のみ使用とあわせ、限りなく異物混入がゼロに近付きました。


 

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 パストライザーとは瓶火入れを自動化した機械です。原理は低温充填した酒をベルトコンベヤーで移動させながらシャワーを浴びせます。最初は徐々に温度を上げ、65度に達するまでシャワーを浴びせ熱殺菌します。その後、徐々に温度を下げ最終的には30度まで下げてラベリングをします。従来は65度に熱した酒を瓶に充填し、キャップをした後、自然冷却していました。当然、香気成分が揮発し、味の熟成が進んでしまいました。これまでも、手作業による瓶火入れを一部の高級酒に導入していました。しかし、今回の機械導入により精米歩合55%以下の純米酒、吟醸酒全量、瓶火入れ酒となりました。

 

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 これまでは、1~2ヶ月にまとめて火入れをしていました。これをろ過終了後、1週間を目途に火入れすることにより、生酒での期間が短くなることで、味の老化が防げるようになりました。

 従来では65度まで蛇管で酒の温度を上げ、タンクに移動させシャワーを掛けて冷却していました。これだと、火入れ中に香気成分も揮発します。また、中々温度が下がらず熟成が進みます。これを65度まで蛇管で酒の温度を上げた後、すぐにプレートヒーターで18度まで急冷し、5度で熟成させます。これにより、独特の(*)老ね香がなくなり、香りも爽やかになりました。

*:ここでは過熱によりお酒の熟成が必要以上に進み発生する臭い。

 

 これまではカプロン酸を高く出す酵母を多数併用していました。カプロン酸は尿酸の一種で、酸化して香りが変質し易い酵母です。また香りを出す酵母は発酵力が弱く、味に甘さが残ります。これに対し、協会14号系の酵母は発酵力が強く、香り成分もイソアミール系の香りで、香りの変質も少なく、料理との相性も抜群です。 

 

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気泡が消える際に超音波が発生し、糠が取れるという原理を利用した機械です。

特徴として
 ①糠が良く取れる。
 ②吸水率が安定して希望値に近付く。

その結果
 ①突き破精型の麹に仕上がり糖化力が強く、香味の幅が出る。
 ②糠が落ちる結果、後味が良く、吟醸香りもきれいに仕上がる以上の効用がありました。


 

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